こんにちは。コボです。
こちらの記事を読んでいただいた方の中には
民間企業に興味があるけど悩んでる
と考えている人もいるのではないでしょうか。
私もその一人であり実際にベンチャー企業へ転職しました。
公務員から転職すると『安定した職を捨てることはもったいない』と言われます。
ただ、私が転職した経験からすると「安定した職にすがることのほうがもったいない」ように感じます。
何らかの理由で公務員を辞めたいと思ったら転職活動してみるべきだと思っています。
ただし問題となるのは、「公務員⇒民間」の転職難易度が非常に高いことです。
そこで今回は自身の経験から公務員からの転職について書いていきます。
お読みいただければ、転職がなぜ難しいかを理解したうえで対策を立てれるようになるはずです。
転職(地方公務員→民間)の難易度
私は転職活動開始から公務員を退職するまでの期間で25社くらいの企業を受けました。
結果として新卒の就活より断然多い企業数となっていました…。
その中にはオファーをもらった案件もありましたが、待遇や業務内容などに迷いがあり慎重に選んだ結果、数が増えてしまったという感じです。
この数を見て地方公務員からの転職が難しいことがイメージしていただけるでしょうか。
もちろん保有資格や経験からはやめに転職先が見つかるケースもあります。
また、「公務員⇒公務員」の転職の場合は比較的ハードルは下がるような気がします。
ただし、民間企業へ移りたい場合の難易度はかなり高い傾向にあります。
地方公務員の転職が難しい理由
転職が難しいのは確かですが、その理由を認識して転職活動を進めるかどうかは面接などを受ける際にも重要です。
ここからは私が経験したことから感じた『地方公務員の転職が難しい理由』について書いていきます。
民間と公務員の違いについてはこちらの記事で詳しく書いています。
転職して実感した部分を紹介していますのでぜひご覧ください。
業務内容が特殊→スキルの応用がききにくい
民間が担えない業務分野を行政が取り扱っている性質上、仕方ないことにはなりますが公務員の業務は特殊なものが多々あります。
例えば、税の徴収を担当する部署や住民票を発行する窓口部署、選挙管理事務局などが特に分かりやすいかなと思います。
行政の役割が独特であるがゆえに公務員での知識や経験は、公務員として業務をうまく進めるためのスキルとなっていくように感じます。
そのため、得たスキルは民間で求められるものに対しては応用がききにくく、「転職してから会社で何ができるか」という重要な部分の説明が弱くなりがちです。
もちろん公務員の業務で身についたことが全く活かせないことはないですが、転職市場においては募集職種になるべく近しい経験がある人がどうしても有利になってしまいます。
目標意識やスピード感の違い
先日、twitterにこんなことを書きました。
【公務員と民間の違い】
当たり前ですが、この2点は大きく違いました。
・物事が決まるスピード
・数字(KPI.KGI)に対する意識
特に在籍してたベンチャーでは社長にメールで決裁可能でした。
海外にいても30分くらいで判断されて進むから個人的には合ってました。— コボ (@kobo__blog) March 26, 2021
これは私が民間と公務員、両方を経験して大きく感じた点です。
企業(特に面接される人事)からするとこの点は気になっているところであり、オファーをもらった際も、公務員とはギャップがあることを何度も説明されました。
数字への意識
まずは数字の意識に関する部分です。
民間では利益を確保するために「トップライン(売上)の計画・進捗」や「各経費の推移」など意識される場面が多々あります。
現実としてやはり公務員は売上や利益という考え方がないため、数字への意識は希薄になりコスト意識も低くなりがちです。
業務を進めるスピード感
次に業務の進め方の部分についてですが、公務員は物事を進めるための決裁をとるまでに非常に時間がかかります。
税金を使った公共事業であるため、その重要性は理解できますが、私としては無駄な手順が多いように感じました。
しかも、自治体は年単位で予算管理を行い、事業を進めることが多いほとんどなんですね。
公務員では何か事業の方向性を変えたり、対策を考え実行していく際にどうしても時間がかかります。
民間企業も当然年間計画はありますが、目標に対して細かく進捗確認をし対策を考え実行していくので大きな違いがあります。
このように民間企業では当然のように求められる部分と、公務員の制度・業務の進め方に大きなギャップがあることも転職を難しくしている要因です。
経験として考慮されない
ここまで転職が難しい理由を書きましたが、まとめると民間企業からみて公務員の経験がスキルとして考慮してもらえないことが多くあります。
実際に私が転職で面接を受けた際は、新卒で入社した会社での営業企画などの経験について問われることが非常に多かったです。
その回答を聞いて、自社にどう貢献してくれるか判断されていた印象です。
企業側の持つ公務員のイメージ(民間企業とのギャップ)が転職のハードルを高くしてしまっていることで難易度が上がっている部分が大きくあります。
転職活動をする際は、このようなイメージを持たれていることを前提に自身ができることを説明し理解してもらうことが求められるでしょう。
転職するためにやるべきこと
ここからは公務員から転職を考えている場合、在職中に取組んでおくべきことについて書いていきます。
資格を取る
わかりやすく自身の能力を理解してもらうために資格取得をすることは非常に有効です。
資格を持っていても実務経験がないかもしれませんが、現職で業務を行いながら資格取得に取組んだことはアピールできる点になるはずです。
私は財政関連の業務が多かったこともあり簿記や経営管理に関して勉強し、転職時もそれを活かせる職種を探していました。
面接でもそのあたりの話は好意的に聞いてもらうことができ、希望の業務内容に就けました。
このほか、ベタなところですがTOEICなどの点数を一定度とることで、転職に当たって有利に働きます。
『ただ転職をしたい』と考えることなく、できることに取組むことが必要となります。
現職での実績をつくる
公務員における業務内容自体は評価されにくいと書きましたが、積極的に取組みアピールできるような実績を残すことは転職にも活かせます。
特にこのような取組みで話せるネタをつくることは有効に感じます。
新規事業を立上げたこと
詳細については≫≫【実績が大切】公務員から民間への転職を成功させるには重要ですの記事でも書いていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
民間企業では常に改善や変化を求められます。
公務員という前例踏襲の部分が大きい環境で、何かを改善したり新しい事業を始めたことはより説得力を持つことになります。
転職したいからと現職で手を抜くのでなく、むしろ積極的に取組むことで転職を有利に進められるようにしましょう。
転職サイトやエージェントを活用する
これは別記事でも紹介する予定ですが、転職サイトへ登録することやエージェントを活用することは非常に重要です。
多くの会社が無料で転職フォローをしてくれるサービスを提供しています。
それは情報収集ができることはもちろんですが、職務経歴書でのポイントや待遇面の条件交渉など自分だけではできないこと・分からないことを解決してくれます。
特に年収面の交渉は何となく転職際にしにくいですが、エージェントに要望を伝えることで対応してくれます。
私はエージェントに相談し、転職時は50万円くらい年収が変わりました。
私が実際に公務員から転職するときに活用したエージェントについて、別記事で紹介していますので転職活動を進めるうえで参考にしてみてください。
さいごに
今回は公務員から転職することの難易度を中心に書いてきました。
基本的に公務員⇒民間の転職は業種の違いから難しい部分がありますが、自身の希望をかなえる転職を行うことは不可能ではありません。
そのためには、公務員が持たれるイメージを理解したうえで、自身のアピールできるポイント・実績をつくれるようにしましょう。
今後も公務員から転職したい方向けの情報も書いていきますので、参考にしてもらえるとうれしいです。