こんにちは。コボ(@kobo_blog)です。
公務員への転職を考えている人が気になるのはやはりお金の面ではないでしょうか。
まず前提ですが、民間に転職する際はオファーレターをもらい、おおよその年収が書かれているケースが多いです。
ただし公務員は入職しないと基本給などいくらになるか分からないことがほとんどなんですね。
せっかく試験に受かったとしてもこんなモヤモヤを抱えたままでは決断できないと思いますし、家族がいたらなおさらです。
そこで今回の記事では『公務員に転職した際の給料や手当』について書いていきます。
本記事では私が愛するビールである「銀河高原ビール」の本社がある長野県北佐久郡御代田町の例規集を参考にしてみました。
ぜひ銀河高原ビールを飲みながらでも読んでみてください。
まずは受ける自治体の例規集をみましょう
自治体は給与に関する条例や規則を例規集に載せています。
「自治体名、例規集」などで検索すると出てくるかと思います。
その中で「一般(行政)職の職員の給料に関する条例」などの名称のものがありますのでそちらを見てみましょう。
そのほか給料に関する規約もあり細かく書いてあるので、最初は分かりにくい部分も多いですが、公務員になると条文などを読む機会も多くありますので慣れる意味でも読んでみることをおすすめします。
今回試算したケースの前提は?
今回は自身の経験に近しい方が転職する場合を想定したので以下の通り設定してます。
妻と子2人(未就学児)を扶養している
借家で家賃10万円
年齢や経験年数の若干の違いで基本給に差が出る部分はありますが、まったく異なる金額になることはないかと思いますのでぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。
基本給はどのくらい?
まずは給与のベースとなる基本給からです。
民間企業経験者は経験年数の一定割合を考慮した金額となります。
今回参考にしました北佐久郡御代田町ではこんな感じです。
(経験年数の起算及び換算)
第6条 級別資格基準表を適用する場合における職員の経験年数は、同表の学歴免許等欄の区分の適用に当たつて用いるその者の学歴免許等の資格を取得した時以後の経験年数による。
2 級別資格基準表の学歴免許等欄の区分の適用に当たつて用いる学歴免許等の資格を取得した時以後の職員の経歴のうち、職員として同種の職務に在職した年数以外の年数については、経験年数換算表(別表第4)に定めるところにより職員として同種の職務に在職した年数に換算することができる。
出典:御代田町 一般職の職員の初任給、昇格、昇給等に関する規則
要約すると『民間企業での経験は、経験年数換算表(別表第4)に書いてある通りの年数に換算するよ』という意味になります。
ですので別表第4を見てみましょう。
民間企業から転職した場合は、赤枠で囲んだ箇所が該当します。
読み替えると、公務員に直接関係しない民間企業での経験は8割くらいは経験年数として考慮してもらえるわけです。
つまり、新卒で入職した場合の基本給のおよそ8割分となります。
注意点
評価によって毎年昇給する金額や昇任時期は、人によって大きく異なります。
条文を見ても一概に1つのケースに当てはめることは難しいので、今回の試算では基本給は私が転職した際の金額を参考とします。
細かいところは隠しましたが、私が転職した際の金額はこんな感じです。
写真の通り基本給は約213,000円でした。
20台後半で転職しましたので同年代の方は近い金額になるかと思います。
『正直これだけ見ると安いな…』と思った方もいるのではないでしょうか。
公務員は基本給にここから書くような手当がついてきます。
扶養手当の金額は?
ほとんどの自治体は妻や子どもをはじめとする扶養家族がいる場合、扶養手当が出されます。
自治体によって金額はさまざまですが、家族がいる方には有難い手当になります。
しかも、いわゆる賞与である期末手当などの計算にも含まれてくる手当ですので年収ベースで大きく影響してきます。
ここで今回参考にしている御代田町の条文を見てみます。
(扶養親族)
第13条 前条の扶養親族とは次に掲げるもので他に生計の途がなく主としてその職員の扶養を受けているものをいう。
(1) 配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)
(2) 満22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子
(3) 満22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある孫
(4) 満60歳以上の父母及び祖父母
(5) 満22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある弟妹
(6) 重度心身障害者
2 扶養親族の認定に関し、必要な事項は、町長が定める。
(扶養手当の額)
第14条 扶養手当の月額は、前条第1項第1号及び第3号から第6号までのいずれかに該当する扶養親族については6,500円、同項第2号に該当する扶養親族(以下「扶養親族たる子」という。)については1人につき10,000円とする。
出典:御代田町 一般職の職員の給与に関する条例
条文ではわかりにくいですが、『月額で配偶者は6,500円・0~22歳までの子どもには1人につき10,000円』となります。
今回の前提では妻と未就学児の子ども2人を扶養に入れる設定ですのでこうなります。
しかも、続けて次の条文を見てみるとこう書いてあります。
2 扶養親族としての子のうちに満15歳に達する日後の最初の4月1日から満22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間(以下「特定期間」という。)にある子がいる場合における扶養手当の月額は、前項の規定にかかわらず、5,000円に特定期間にある当該扶養親族としての子の数を乗じて得た額を同項の規定による額に加算した額とする。
出典:御代田町 一般職の職員の給与に関する条例
つまり、子どもが16歳になる年から扶養手当が子ども1人当たり5,000円増額されることになります。
民間の大手企業ではこれより大きい扶養手当が出るところもあります。
ただし、一般的にみると恵まれた金額が手当として出てるのではないでしょうか。
ぜひ志望している自治体についても、条文を見て自身のケースではいくらになるかぜひ確認してみましょう。
住居手当の金額は?
自身で契約した賃貸に住んでいる場合は住居手当が出ることがほとんどです。
一方で、持ち家の場合はどうなるかというと手当が出るケースは稀です。
公務員社宅がある自治体で社宅に住む場合も手当の対象外となるでしょう。
では住居手当について細かく見てみましょう。
(住居手当の支給)
第16条の2 住居手当は、自ら居住する住宅(貸間を含む。)を借り受け、月額16,000円を超える家賃(使用料を含む。以下同じ。)を支払つている職員(町長が設置する公舎を貸与され、使用料を支払つている職員その他町長が定める職員を除く。)に対して支給する。
(住居手当の額)
第16条の3 住居手当の月額は、次の各号に掲げる職員の区分に応じて、当該各号に定める額とする。
(1) 前条に掲げる職員 次に掲げる職員の区分に応じてそれぞれ次に定める額(その額に100円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てた額)に相当する額
ア 月額27,000円以下の家賃を支払つている職員
家賃の月額から16,000円を控除した額
イ 月額27,000円を超える家賃を支払つている職員
家賃の月額から27,000円を控除した額の2分の1(その控除した額の2分の1が17,000円を超えるときは17,000円)を11,000円に加算した額
出典:御代田町 一般職の職員の給与に関する条例
まず支給対象となるのは月16,000円以上の家賃を払って賃貸に住んでいる職員となります。
今回は家賃10万円と設定していますので引用内の赤字部分が該当します。この条文をもとに実際に計算してみます。
- (100,000円ー27,000円)÷2=36,500円
- ①の36,500円>17,000円なので、17,000円が計算基礎
- ②で出た17,000円+11,000円 = 28,000円
この計算のとおり、住居手当は28,000円ということになります。
私の周りの自治体では、比較的多くの自治体がこの式で計算している印象です。
転職に伴い引っ越しも考えている方などはしっかり確認してみることをおすすめします。
地域によって支給される手当は?
ここからは地域によって支給される手当にどのようなものがあるか簡単に紹介します。
地域手当
これは首都圏地域や東名阪などをはじめとし、物価やその地域住民の賃金などを考慮し差を補填するような手当です。
参考に国家公務員の地域手当の表を載せます。地域手当のある自治体は国家公務員の支給割合に準じていたりします。
表を見ると東京都では支給割合が20/100となっています。
基本的には「基本給+扶養手当」の合計額に支給割合を掛けた金額が地域手当となります。
つまり、今回のケースではこのようになります。
239,500円×支給割合:20% = 47,900円
最も支給割合が高い東京都事例に取りましたが、かなり大きな金額になります。
ただし注意点として地域手当は出ない地域が多くあります。
およそ7割の自治体では地域手当が出ていないとの調査もあるようです。
実際に今回参考にした御代田町では地域手当はありませんでした。
各自治体の給与関連の条文を読むと地域手当が出るところは必ず記載がされていますのでぜひ確認してみてください。
その他手当
このほか、寒冷地手当や特殊勤務手当など自治体によってさまざまな手当が出ます。
御代田町の条文を見ると寒冷地手当が冬には出ているようです。
(寒冷地手当の支給)
第32条 寒冷地手当は、11月から翌年の3月までの期間(以下この章において「支給期間」という。)内における各月の初日(以下この章において「基準日」という。)において、別表第3に掲げる地域に在勤する職員(以下この章において「支給対象職員」という。)に対して支給する。
出典:御代田町 一般職の職員の給与に関する条例
地域手当が出ない分、寒い時期にプラスで手当がでるのは有難いですね。寒冷地は寒い時期には暖房などにお金がかかることから寒冷地手当が出ているところは多いと思います。
このあたりも地域によって異なってくるのでぜひ確認することをおすすめします。
さいごに
ここまで基本給から各手当について書きましたが、御代田町の条文を参考にした今回の前提では以下のような金額目安となりました。
基本給 | 213,000円 |
扶養手当 | 26,500円 |
住居手当 | 28,000円 |
地域手当 | なし |
合計 | 267,500円 |
地域手当がある自治体であれば、300,000円近くとなるような金額となります。
公務員は安定はしていますが、大手の民間企業と比べるとわりと少ない金額になるのではないでしょうか。
ただし、公務員は年功序列で昇給していきますので、役職がつく頃の年代になると比較的良い給料となります。
今回は転職した際の給料がいくら程度になるのか手当の解説をしながら書いてみました。
年収ベースですとここに期末・勤勉手当が入ってきますがボーナスについてはこちらの記事で紹介しています。
転職時の給料が気になる方は少しでも参考になりましたでしょうか?
『公務員になったら給料上がってよさそうだな』という方は早めに予備校などの講座を活用し、試験対策を行っていきましょう。
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